他院脂肪吸引の修正はなぜ難しい?二の腕の凹凸・取り残しを整える技 脂肪吸引の名医・小野聡真医師が解説


他院修正も数多く担当している脂肪吸引エキスパートドクター小野聡真医師が修正手術の考え方を解説します。
⚠️脂肪吸引の修正手術は、初回手術と同じように脂肪を吸引すればよいわけではありません⚠️
前回の手術で脂肪が取り残された場所、取りすぎて凹んだ場所、癒着して硬くなった場所が混在するためです。
今回の症例では、ベイザー脂肪吸引とクォンタムRFを併用し、二の腕全周・肩・肩甲骨横・副乳を調整しました。
術後1ヶ月の写真では、肩から二の腕にかけてのラインや脇下の輪郭に変化が見られます。お客様からは、以前は腕を出しにくかったものの、現在は出せるようになったというお話もありました。
ただし、まだ術後1ヶ月であり、今後も経過観察が必要です。
他院脂肪吸引修正で小野聡真医師が大切にする5つのポイント
01
脂肪が残った場所と、取りすぎた場所が混在する
術前には、背中から二の腕へつながる部分の段差、肩甲骨周辺や肘上の脂肪の取り残し、二の腕外側の張り出し、脇下のふくらみなどが見られました。
一方で、前回の脂肪吸引によって凹んでいる部分もあり、単純に全体を細くするだけでは、かえって凹凸が目立つ可能性があります。
そのため、術前に残っている脂肪と凹んでいる部分を確認し、どこを調整すべきかを細かく検討しました。
今回は、ベイザー脂肪吸引で二の腕全周・肩・肩甲骨横・副乳を修正し、クォンタムRFを併用しています。
02
前回の手術によって変化した組織を慎重に扱う
脂肪が残っている場所と、すでに薄くなっている場所が隣り合い、吸引された深さも必ずしも一定ではありません。
さらに、術後の癒着や瘢痕形成によって、組織の硬さも場所ごとに異なる場合があります。
吸引管を動かしても、ある場所では滑らかに進み、別の場所では強い抵抗を感じることがあります。
こうした不均一な組織を初回手術と同じ感覚で吸引すると、既存の凹みを深くしたり、新たな段差を作ったりするおそれがあります。
そのため、修正手術では脂肪の厚みだけでなく、吸引管が通る深さや組織の抵抗にも注意しながら操作します。
03
超音波を利用して、硬くなった組織へのアプローチを補助
今回使用したベイザーは、超音波エネルギーを利用する脂肪吸引機器です。
超音波による組織への作用には、アコースティックキャビテーション(音響キャビテーション)、マイクロストリーミング、熱作用などがあります。
音響キャビテーションは超音波による気泡の振動や変化、マイクロストリーミングは微細な液体の流れに伴う機械的作用を指します。
熱作用はタンパク質の構造変化にも関係しますが、熱による水素結合への影響だけで癒着が解除されるわけではありません。
これらの作用を利用しながら、組織の状態に応じて慎重に操作することが重要です。
また、超音波の使用には熱傷などのリスクもあるため、適切な出力や操作、組織の状態への配慮が必要です。
04
修正手術では「どこを吸わないか」も重要
今回の症例でも、前回の手術によって凹んでいる場所は、できる限り触れず、吸引管を通す回数も最小限にすることを意識しました。
一方で、肩甲骨周辺や肘上など、脂肪が残っている部分は慎重に吸引し、周囲との段差を調整しています。
二の腕外側の張り出しや脇下の脂肪についても、腕だけでなく背中や肩とのつながりを考えながらデザインしました。
仕上げには、部位や目的に合わせた特注の吸引管も使用しています。
脂肪吸引の修正では、吸引量よりも、必要な場所に必要な調整を行うことを重視しています。
05
チュメセント注入と術前デザインの重要性
この液体によって組織が膨らむため、術前には確認できていた凹みや段差が、手術中に分かりにくくなる場合があります。
特に修正手術では、元の脂肪の厚みや癒着の状態が不均一なため、注入後の膨らみ方も場所によって異なることがあります。
そのため、術前の状態を丁寧に確認し、どこに脂肪が残り、どこが凹んでいるのかを把握しておくことが重要です。
さらに、部位ごとのチュメセント注入量も意識し、注入後の見た目だけで吸引量を判断しないようにしています。
術前のデザインと手術中の判断をつなげることが、修正手術では特に大切だと考えています。
06
修正手術の限界と今後の経過
脂肪が残っている場所は再吸引で調整できる可能性がありますが、すでに脂肪が少なくなっている場所では、さらに吸引すると凹みが悪化するおそれがあります。
そのような場合には、脂肪注入など別の方法を検討することもあります。ただし、今回の症例では脂肪注入は行っていません。
また、修正手術では前回の手術による組織の変化があるため、希望する形に必ず改善できるとは限りません。
今回の症例は術後1ヶ月の経過です。今後も拘縮、皮膚の状態、輪郭の変化などを確認していきます。
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執筆・監修
小野聡真
湘南美容クリニック 新宿本院
SBC公認 脂肪吸引エキスパートドクター









