肝斑がフォトフェイシャル(IPL)で濃くなるのはなぜ?悪化リスクと施術選びのポイント
フォトフェイシャル(IPL)は、シミやくすみ、赤みなど複数の肌悩みにアプローチできる光治療です。一方、肝斑がある部分への照射は刺激となり、色が濃くなったり目立ちやすくなったりする可能性があります。
そのため、肝斑が疑われる場合は、老人性色素斑などと同じように照射するのではなく、色素斑の種類や肌状態に合わせて施術を選ぶことが大切です。
また、肝斑があるからといって、すべての光治療が受けられないわけではありません。肝斑があり、通常のフォトフェイシャルによる刺激が気になるものの、光治療による肌質改善を希望する場合には、ステラM22を使用した「フォトジェネシス」が選択肢となることもあります。
この記事では、フォトフェイシャル(IPL)で肝斑が濃くなるといわれる理由や、肝斑と老人性色素斑の違い、肝斑がある場合の施術選びのポイントについて解説します。
フォトフェイシャル(IPL)で肝斑が濃くなるのはなぜ?

フォトフェイシャル(IPL)は、幅広い波長の光を肌に照射し、メラニンなどに働きかける光治療です。
老人性色素斑などの改善を目的として用いられる一方、肝斑は刺激によって濃くなる可能性があります。
そのため、「シミがあるからフォトフェイシャルを受ける」と単純に判断するのではなく、肝斑が含まれていないか確認したうえで施術方法を選ぶことが重要です。
光や熱の刺激で肝斑が悪化することがある
肝斑は、紫外線や摩擦、女性ホルモンの変化などの影響によって、メラニンをつくる色素細胞(メラノサイト)の働きが活発になり、色素が過剰につくられることで生じるシミです。
もともと刺激に敏感な状態にあるため、フォトフェイシャル(IPL)の光や熱そのものが刺激となり、メラニンの産生を促してしまうことがあります。
老人性色素斑であれば、光がメラニンに反応して分解を促し、かさぶたのように浮き上がって排出されるのが基本的です。一方、肝斑がある部分では、照射による光や熱が刺激となり、メラニンの産生が促されたり、炎症後色素沈着が生じたりする可能性があります。
「シミを薄くしたくて受けたのに、かえって目立つようになった」という声の多くには、このメカニズムが関係していると考えられています。
肝斑に合わない出力で照射すると刺激が強くなりやすい
フォトフェイシャル(IPL)は、フィルターの種類や出力を調整することで、さまざまな肌悩みに対応できる治療です。老人性色素斑を狙う場合はメラニンにしっかり反応させるためにある程度の出力で照射しますが、この設定を肝斑のある肌にそのまま当てると、刺激が強くなりすぎるおそれがあります。
肝斑は境界がぼんやりしていて広範囲に及ぶことが多く、シミの部分だけをピンポイントに狙うのが難しい点も影響するでしょう。強い出力で広く照射すればするほど、肝斑を刺激するリスクは高まってしまいます。
だからこそ、肝斑がある肌に光治療を行う場合は、メラニンに強く反応する波長を避けたり出力を抑えたりといった配慮が欠かせません。
光刺激をきっかけに潜在性肝斑が目立つことがある
肉眼でははっきり確認しにくいものの、もともと薄い肝斑が存在しているケースがあります。
この状態でフォトフェイシャル(IPL)を受けると、光刺激をきっかけにメラニンの産生が活発になり、それまで気づかなかった肝斑が表面化することも少なくありません。
「シミ取りのつもりだったのに、施術後に頬全体がもやっと茶色くなった」という場合、もともとあった潜在性肝斑が光刺激で目立つようになった可能性も考えられます。
こうしたリスクを避けるには、施術前に医師が肌状態を確認し、肝斑の有無や潜在的なリスクを見極めたうえで照射方法や施術メニューを選ぶことが重要になります。
肝斑と老人性色素斑の違い
フォトフェイシャル(IPL)を検討するうえで欠かせないのが、自分のシミが「肝斑」なのか「老人性色素斑」なのかを見分けることです。どちらもシミの一種ですが、原因も適した治療も大きく異なります。
| 種類 | 主な原因 | 見た目の特徴 | できやすい部位 |
|---|---|---|---|
| 肝斑 | 女性ホルモンの変化・紫外線・摩擦 | 左右対称にもやっと広がる、境界が不明瞭 | 頬骨のあたり・額・口まわり |
| 老人性色素斑 | 長年の紫外線ダメージ | 境界がはっきりした丸みのある茶色いシミ | 頬・こめかみ・手の甲など |
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
肝斑は左右対称にもやっと広がりやすい
肝斑は、頬骨のあたりを中心に左右対称に広がる薄茶色のシミです。輪郭がぼんやりしていて、シミというより「くすみ」や「影」のように見えることも少なくありません。額や口のまわり、鼻の下に現れることもあります。
30代から50代の女性に多く、妊娠や出産、経口避妊薬の使用、更年期など、女性ホルモンのバランスが変化するタイミングで目立ちやすくなるのが特徴です。紫外線や、洗顔・メイク時の摩擦によっても悪化しやすく、季節や体調によって濃さが変わることもあるでしょう。
なお、目のまわりを避けるようにして頬に広がっている場合は、肝斑の可能性が高いといわれています。
老人性色素斑は境界がはっきりしていることが多い
老人性色素斑は、長年浴びてきた紫外線のダメージが蓄積して生じる、シミのなかでもっとも多くみられるタイプです。「日光黒子」とも呼ばれ、40代以降に増えやすいものの、紫外線を多く浴びてきた人では20代後半から現れることもあります。
数ミリから数センチほどの丸みを帯びた形で、輪郭がはっきりしているのが肝斑との大きな違いです。色は薄茶色から濃い茶色までさまざまで、頬やこめかみのほか、手の甲や腕など日光にさらされやすい部位にもできます。
老人性色素斑はメラニンが局所的に集まっている状態のため、光に反応しやすく、フォトフェイシャル(IPL)の効果が期待しやすいシミといえるでしょう。
肝斑と老人性色素斑が混在しているケースもある
実際の肌では、肝斑と老人性色素斑が同じ部位に混在していることも珍しくありません。頬にもやっとした肝斑が広がり、その上に輪郭のはっきりした老人性色素斑が点在しているようなケースです。
この場合、老人性色素斑だけを見てフォトフェイシャル(IPL)を受けてしまうと、周囲の肝斑を刺激して濃くしてしまうおそれがあります。逆に肝斑だけに着目して光治療を避けると、老人性色素斑はいつまでも残ったままになるでしょう。
シミの種類が混在している場合は、どの治療をどの順番で行うかの判断が必要です。自己判断で施術を選ぶのではなく、医師に肌状態を確認してもらうことが、遠回りに見えてもっとも確実な方法といえます。
肝斑があってもフォトフェイシャル(IPL)は受けられる?
「肝斑があるとフォトフェイシャル(IPL)は一切受けられないのか」と心配される方は多いのではないでしょうか。
結論からいえば、老人性色素斑の治療を目的とした一般的なフォトフェイシャル(IPL)には注意が必要ですが、肌状態に合わせて施術を選べば、肝斑があっても受けられるフォトフェイシャル(IPL)はあります。
一般的なフォトフェイシャル(IPL)は肝斑が悪化する可能性がある
老人性色素斑の治療を目的とした一般的なフォトフェイシャル(IPL)は、メラニンに反応しやすい波長の光を用いて色素を分解する施術です。そのため、肝斑がある肌に照射すると光や熱が刺激となり、肝斑が濃くなる可能性があります。
実際に、フォトフェイシャル(IPL)によるシミ治療では、副作用のひとつとして肝斑の増悪が挙げられているのが一般的です。肝斑があることを伝えずに施術を受けてしまうと、老人性色素斑は薄くなったのに肝斑が目立つようになった、という結果になりかねません。
もちろん、肝斑の状態や範囲によっては、出力を調整したうえで慎重に照射できる場合もあります。ただし、それはあくまで医師が肌を診たうえでの判断であり、「肝斑があっても大丈夫」と一律に言い切れるものではないことは覚えておきましょう。
肝斑がある場合はまず肌状態を確認して施術を選ぶ
肝斑がある方がフォトフェイシャル(IPL)を受ける際に大切なのは、施術ありきで考えるのではなく、まず自分の肌状態を正確に把握することです。
肝斑の有無や濃さ、老人性色素斑との混在、潜在性肝斑のリスクなどによって、適した施術は変わってきます。たとえば肝斑が目立つ状態であれば、まずトラネキサム酸の内服などで肝斑を落ち着かせてから、肌質改善の光治療に進むといった順序が考えられるでしょう。
そのうえで、肝斑を刺激しにくい光を使った施術を選べば、肝斑があってもフォトフェイシャル(IPL)でハリや毛穴などのケアを進めることが可能です。次の章では、その選択肢となる「フォトジェネシス」について解説します。
肝斑があっても受けられるステラM22「フォトジェネシス」

「肝斑はあるけれど、フォトフェイシャル(IPL)で肌のハリや毛穴をケアしたい」。そうした方に向けた選択肢が、ステラM22の「フォトジェネシス」です。老人性色素斑を取ることを目的とした一般的なフォトフェイシャル(IPL)とは異なり、肌の土台を整える「肌育」治療として、肝斑がある場合にも検討できる点が特徴といえます。
ここでは、フォトジェネシスがどのような施術なのかを4つのポイントから見ていきましょう。
肝斑を刺激しにくい光を使った肌質改善治療
フォトジェネシスは、厚生労働省の承認を受けた光治療機「ステラM22」を用いた施術です。ステラM22は複数のフィルターを使い分けることで、肌悩みに合わせた照射ができる機器として知られています。
フォトジェネシスではそのなかでも長波長のフィルターを採用し、メラニンへの過度な反応を抑えた光だけを肌に届けるのがポイントです。メラニンに強く反応する波長を使わないため肝斑を刺激しにくく、赤みや炎症も起こしにくいとされています。
このように、肝斑への刺激に配慮しながら真皮層へアプローチできるため、肝斑がある方でも肌状態に応じて検討できるのが特徴です。
真皮層まで熱を届け、コラーゲン生成を促す
フォトジェネシスの光は、肌表面のメラニンではなく、肌の奥にある真皮層に働きかけます。長波長の光が真皮の深部まで穏やかに熱を届け、ハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンの生成を促すのがこの施術の仕組みです。
いわば、シミという「結果」に直接アプローチするのではなく、肌が自らハリを生み出す「土台」を育てていく治療といえるでしょう。針を使わずに肌育ができるため、注入治療に抵抗がある方や痛みが苦手な方にも取り入れやすい施術です。
ハリ・小ジワ・毛穴など複数の肌悩みをまとめてケア
真皮のコラーゲンやエラスチンが増えることで肌のハリや弾力が高まり、小ジワや毛穴の開きが目立ちにくくなる効果が期待できます。肌質そのものが整うことでくすみが和らぎ、メイクのりがよくなったと感じる方も少なくありません。
肝斑がある方の場合、これまでは「刺激になるから」と多くの光治療を避けざるを得ず、ハリや毛穴といった年齢に伴う悩みへのケアが後回しになりがちでした。フォトジェネシスであれば、肝斑への刺激に配慮しながら、そうした複数の肌悩みにまとめてアプローチできます。
施術は1か月に1回程度、5回ほど継続することが目安とされています。効果の現れ方には個人差があるため、肌の状態を確認しながら施術回数や間隔を相談するとよいでしょう。
肝斑そのものを治療する施術ではない
ここで押さえておきたいのが、フォトジェネシスは「肝斑があっても受けられる」フォトフェイシャル(IPL)であって、「肝斑を治療する」施術ではないという点です。
肌質改善によって肌全体の状態が整い、結果として肝斑が目立ちにくく感じられる可能性はあります。ただし、フォトジェネシスの目的はあくまで肌質改善であり、肝斑のメラニンそのものを減らす治療ではありません。そのため、肝斑自体を薄くしたい場合には、別の治療方法も含めて検討する必要があります。
肝斑を薄くしたい場合は、トラネキサム酸の内服やレーザートーニングなど、肝斑に適した治療を組み合わせるのが基本です。医師と相談しながら肝斑の治療と肌育を並行して進めていくことで、シミもハリも諦めない肌づくりが目指せます。
肝斑を濃くしないために注意したいこと

肝斑はデリケートで、施術の選び方だけでなく日常の過ごし方によっても濃くなったり薄くなったりします。フォトフェイシャル(IPL)を検討している方はもちろん、今ある肝斑をこれ以上悪化させたくない方も、次の4つのポイントを意識してみてください。
肝斑とシミの状態を医師に確認してもらう
もっとも重要なのは、自分のシミが肝斑なのか、老人性色素斑なのか、あるいは混在しているのかを医師に診てもらうことです。
肝斑は輪郭がぼんやりしているぶん、くすみや老人性色素斑と見分けがつきにくく、自己判断で誤った施術を選んでしまうケースが後を絶ちません。「シミ取りのつもりで受けた光治療で肝斑が濃くなった」という事態を避けるためにも、施術前の診断は欠かせないステップといえます。
肝斑があることが分かれば、一般的なフォトフェイシャル(IPL)を避けてフォトジェネシスを選ぶ、まず内服で肝斑を落ち着かせるなど、肌状態に合った進め方を組み立てられるでしょう。
必要に応じてトラネキサム酸などの治療も検討する
肝斑の治療では、メラニンの産生に関わる炎症を抑える働きを持つトラネキサム酸の内服が広く用いられています。ビタミンCやL-システインなどと組み合わせた美容内服として処方されることも多く、肝斑を内側から落ち着かせる基本的なアプローチです。
また、肌への刺激を抑えた低出力のレーザーを照射するレーザートーニングも、肝斑に対応した治療として知られています。
肝斑が目立つ状態で光治療だけを受けても、期待した変化は得にくいものです。内服や外用薬で肝斑をコントロールしながらフォトジェネシスのような肌育治療を組み合わせることで、より効率的に肌全体の改善を目指せるでしょう。
日常のスキンケアでは摩擦をできるだけ避ける
肝斑は摩擦によって悪化しやすいシミです。洗顔やクレンジングで肌を強くこする、タオルでゴシゴシ拭く、化粧品を塗るときに何度も擦り込むといった習慣は、知らず知らずのうちに肝斑を濃くしている可能性があります。
クレンジングは肌の上で滑らせるようにやさしくなじませ、洗顔後はタオルを押し当てるように水分を取りましょう。スキンケアも手のひらで包み込むように、摩擦を最小限にして行うのがポイントです。
「肝斑を薄くしたい」という気持ちからマッサージやスクラブを取り入れる方もいますが、肝斑に対しては逆効果になることが多いため避けたほうが無難といえます。
紫外線対策(UVケア)を継続する
紫外線は肝斑を悪化させる代表的な要因です。一度薄くなった肝斑も、紫外線を浴び続ければ再び濃くなってしまいます。
日焼け止めは季節を問わず毎日使用し、外出時間が長い日は帽子や日傘、サングラスも併用しましょう。肝斑は頬骨のあたりなど顔の高い位置にできやすく日光を直接受けやすいため、塗り忘れや塗り直しの不足には特に注意が必要です。
光治療を受けた後の肌は、いつも以上に紫外線の影響を受けやすい状態にあります。施術の効果を保つためにも、紫外線対策は治療と並行して続けることを習慣にしてください。
肝斑とフォトフェイシャル(IPL)に関するよくある質問
Q. 施術後に肝斑が濃く見えた場合はどう対応すればよいですか?
まずは施術を受けたクリニックに相談し、医師に肌状態を確認してもらいましょう。
フォトフェイシャル(IPL)の直後は、一時的に肌が赤みを帯びたり、メラニンが浮き上がって濃く見えたりすることがあります。これは老人性色素斑が排出される過程で起こる反応であることもあれば、肝斑が刺激を受けて濃くなっているケースもあるため、自己判断は禁物です。
医師の診断のもと、必要に応じてトラネキサム酸の内服や外用薬による治療を行い、肝斑を落ち着かせていきます。その間は摩擦と紫外線を徹底して避け、肌への刺激を最小限に抑えることが大切です。
Q. 肝斑が薄ければ通常のフォトフェイシャル(IPL)でも問題ありませんか?
肝斑が薄いからといって、一般的なフォトフェイシャル(IPL)が安全とは限りません。
見た目には薄くても、皮膚の内部ではメラニンが増えやすい状態になっている可能性があり、光刺激をきっかけに濃くなることがあります。また、目立たないと思っていた肝斑が、実は潜在性肝斑として広がっているケースもあるでしょう。
肝斑の兆候がある場合は、老人性色素斑向けのフォトフェイシャル(IPL)ではなく、肝斑を刺激しにくいフォトジェネシスを選ぶか、まず肝斑の治療を優先するのが安心です。どの選択が合うかは肌状態によって異なるため、医師に見極めてもらったうえで判断してください。
まとめ
フォトフェイシャル(IPL)は老人性色素斑には効果が期待できる一方で、肝斑がある肌では光や熱の刺激が悪化の原因になることがあります。とくに肝斑と老人性色素斑が混在している場合や潜在性肝斑が隠れている場合は、施術前の見極めが欠かせません。
ただし、肝斑があるからといってフォトフェイシャル(IPL)を諦める必要はありません。ステラM22の「フォトジェネシス」は、肝斑を刺激しにくい長波長の光で真皮に働きかける肌育治療で、肝斑があってもハリや小ジワ、毛穴などのケアを進めることができます。肝斑そのものを薄くしたい場合は、トラネキサム酸の内服などを組み合わせて治療していくのが基本です。
湘南美容クリニックでは、医師が肝斑とシミの状態を丁寧に確認したうえで、フォトジェネシスをはじめ肌状態に合った施術をご提案しています。「自分のシミが肝斑かどうか分からない」「フォトフェイシャル(IPL)が合うのか不安」という方は、まずは無料カウンセリングで肌の状態を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。
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