2025.08.12
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ほうれい線の原因とは?セルフケアや美容医療での改善法

年齢を重ねると目立ってくるのがほうれい線ですが、実は原因は「加齢」だけではありません。紫外線や乾燥などの外的ダメージ、生活習慣の乱れ、骨格や姿勢のくせなどさまざまです。

本記事ではほうれい線の原因について詳しく解説。さらに原因に応じたセルフケア方法と、ほうれい線のタイプ別に効果的な美容医療をご紹介します。

ほうれい線とは?

ほうれい線は、小鼻の横から口角に向かって伸びるライン(溝)のことです。

ほうれい線は大きく分けると、皮膚や脂肪のたるみによって生じるタイプと、骨格性のへこみによって生じるタイプに分類されます。 その他、表情筋による癖で、笑うとほうれい線が深くなる筋肉タイプもあります。

ほうれい線によるお顔のイメージ

ほうれい線としわの違い

ほうれい線は一見「しわ」と思われがちですが、医学的には鼻唇溝(びしんこう)と呼ばれる、顔の構造上にできる溝です。

しわは皮膚の表面にできる線状の変化を指し、さまざまな部位に現れます。ほうれい線はしわとは異なり、加齢によるたるみに加え、骨格的なへこみなども要因となるため、10〜20代の若年層で悩みを抱える方は少なくありません。

ほうれい線が目立つことで何が起きる?

ほうれい線が目立つと、一気に顔全体が老けた印象になりがちです。

場合によっては、不機嫌そう、疲れていそうなどのネガティブな印象に見られてしまうことも。他には、ほうれい線の溝によってメイクがヨレやすい、化粧がしづらいなどの煩わしさを感じる場合があります。

ほうれい線としわの違い

ほうれい線が生じる原因は、加齢、紫外線などの外的ダメージ、生活習慣など多岐にわたります。これらが複合的に重なって生じているケースがあります。

それぞれのほうれい線の原因を解説するとともに、原因に応じたケアや対策をご紹介します。

加齢による頬のたるみ

ほうれい線が目立つと、一気に顔全体が老けた印象になりがちです。

場合によっては、不機嫌そう、疲れていそうなどのネガティブな印象に見られてしまうことも。他には、ほうれい線の溝によってメイクがヨレやすい、化粧がしづらいなどの煩わしさを感じる場合があります。

乾燥によるしわの定着

乾燥した肌はバリア機能が低下し、外的刺激を受けやすくなるため、ハリや弾力が失われてほうれい線が目立ちやすくなります。

しわが刻まれやすくなり、口角を上げて笑ったときにほうれい線が深くなる場合、そのまましわとして定着してしまうことがあります。

エアコンを使用する夏場や、空気が乾燥する冬は特に肌が乾燥しやすい時期です。毎日の基本的な保湿ケアを欠かさず、フェイスマスクなどを取り入れた集中ケアで、肌の潤いをしっかり保ちましょう。

紫外線によるダメージ

加齢による原因でも触れたように、紫外線は肌にダメージを与え、ダメージが蓄積されるとシミ・しわ・たるみを生じさせます。

さらに紫外線は肌の乾燥を招き、コラーゲンやエラスチンを破壊する作用でハリや弾力を低下させます。結果として、ほうれい線が生じやすくなる一因となります。

紫外線によって肌の老化が出現することを「光老化」と呼び、年齢を重ねると光老化の影響を受けやすくなります。

無防備に長時間の日の光を浴びるのは避け、必ず日焼け止めを塗ること。加えてサングラス、日傘、帽子なども活用して紫外線対策を徹底しましょう。

急激なダイエットによる皮膚の余り・たるみ

過度なダイエットや断食などで急激な体型変化があると、顔の脂肪も減少して皮膚余りやたるみを生じさせることがあります。

また、過度な食事制限や偏った食事をしていると、肌に栄養が行き届かず肌荒れや乾燥の原因となり、ひいてはほうれい線を悪化させる可能性があります。

過度な食事制限や断食などの急激なダイエットは避け、バランスのよい食事を心がけて健康的に痩せるのが望ましいでしょう。

顔の骨格・歯並び・噛み合わせ

生まれつきの骨格により、小鼻の横がへこんでいる、頬骨が出ているなどの骨格の場合は、ほうれい線が目立ちやすくなります。

また、歯並びや噛み合わせが悪く口元が突出している場合は、高低差が生じて相対的にほうれい線が目立ってしまいます。この場合のほうれい線の改善を望む場合、骨にアプローチする外科手術や歯列矯正などが検討されます。

姿勢や表情のくせ

悪い姿勢や表情のくせは、たるみを引き起こし、結果としてほうれい線の一因になる場合があります。特に前傾姿勢や猫背だと、重力が顔にかかりやすくなることで顔の筋肉が硬くなり、ほうれい線が目立ちやすくなるといいます。

また日頃の笑顔の癖や話すときの口の動き方なども、ほうれい線が目立つ要因といわれています。

生活習慣の乱れ

偏った食生活、睡眠不足、運動不足、喫煙、過度な飲酒などは、肌が荒れる原因になり、さらにたるみを引き起こしやすくなります。肌の老化を加速させ、結果としてほうれい線が現れやすくなります。

糖質や脂質は控えめに、肌によいとされる栄養素を積極的に摂取しましょう。十分な睡眠を摂り、運動習慣を身につけることも大切です。

健康的な肌を手に入れるなら、まずは生活習慣を見直すことから考えましょう。

ほうれい線の改善法は年代やタイプによって違う

一口に「ほうれい線」といっても、年代やほうれい線のタイプによって、適した対策や改善方法は異なります。

例えば10〜20代では、加齢よりも姿勢や生活習慣といった外的要因の影響が大きいと考えられます。30代からは徐々に加齢の影響が現れはじめ、たるみを感じるようになるため、日頃のスキンケアに加えて美容医療を取り入れるのも1つの方法です。40〜50代では、肌の状態やほうれい線の深さに応じて、より本格的なケアや治療が必要になることもあります。

自身の年代やほうれい線のタイプに合った適切な対策を知るためにも、まずは医師によるカウンセリングを受けてみることをおすすめします。

ほうれい線を改善する美容医療をタイプ別に紹介

ほうれい線にはいくつかタイプがあります。 ここでは「たるみタイプ」と「へこみタイプ」に効果的な美容医療を、実際の症例と一緒にご紹介します。

【たるみタイプ】肌の土台からリフトアップする治療法

皮膚や脂肪のたるみによってほうれい線が生じている場合は、たるみをリフトアップする治療がおすすめです。

ウルトラリフトプラスHIFU

医療ハイフは、超音波の熱エネルギーを皮膚の深層に照射することで、内側からたるみを引き締める治療です。ウルトラリフトプラスHIFUでは、1回の施術で皮膚の異なる3層にトリプル照射ができ、全顔を引き締められます。

引き締めの効果の他にも、皮膚の内側で一時的な熱ダメージを受けることで創傷治癒が働き、その過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促されます。これにより肌の弾力性が生まれ、肌のハリ感もアップします。

HIFUの症例写真
施術名:ウルトラリフトプラスHIFU
施術の説明:ピンポイントで熱ダメージを与えたコラーゲンが縮むことで、たるみを改善する治療です。
施術の副作用(リスク):発赤・熱感・痒み・痛み・乾燥を生じる可能性があります。
施術の価格:22,000円~68,400円

プロファイロ(ヒアルロン酸)

プロファイロは、皮膚の土台となるコラーゲンやエラスチンの産生を促進し、肌内部の再構築(リモデリング)ができるヒアルロン酸製剤です。

皮膚のボリュームアップや引き締め効果、皮膚自体の若返りが可能です。従来のヒアルロン酸と異なり、くぼみや溝を埋めるのではなく、皮膚の土台となる肌細胞を生まれ変わらせる働きがあります。

顔全体や首などの広範囲の自然な若返りが叶うため、たるみによって生じたほうれい線にもおすすめです。1ヵ月間隔で計2回程度受けたあと、半年1回を目安に繰り返すことが推奨されています。

プロファイロの料金は、顔1箇所1本(2cc)で54,800円(税込)です。

プロファイロの症例写真
施術名:プロファイロ
施術の説明:皮膚のコラーゲン・エラスチン生成などを促すヒアルロン酸製剤です。顔全体の数か所へ均等に注入することで、自然な若返り効果を目指します。
施術の副作用(リスク):個人差はございますが、注射針による内出血、注入部分に発赤、腫れ、痛み、つっぱり感、熱感、 硬結を生じることがあります。これらは1~2週間程続くことがありますが、内出血はコンシーラーで隠せる程度、 針穴は数日で目立たなくなります。
施術の価格:54,800円

糸リフト(スレッドリフト)

糸リフトは、加齢や重力によって下がった脂肪を糸で直接引き上げて、高い位置に再配置する治療です。体内で自然に溶ける安全な糸を皮下に挿入し、糸に付いたコグで引っかけてリフトアップします。

糸には引き上げ力や特徴が異なる、プリマリフト・VOVリフト・シークレットリフト・テスリフトの4種類があり、医師がお悩みやご要望に合わせて使い分けます。特にほうれい線の改善におすすめなのが、VOVリフトで、柔軟性があるためカーブがある部位に使われます。

糸の種類や本数は、お顔の状態を確認しながら適切なものをご提案します。糸リフトの料金は、VOVリフト6本で100,800円(税込)です。

糸リフトの症例写真
施術名:VOV(ボブ)リフト
施術の説明:弾力性のある溶ける糸を挿入する糸のリフトアップ(スレッドリフト)です。
施術の副作用(リスク):だるさ・熱感・頭痛・蕁麻疹・痒み・むくみ・発熱・咳・冷や汗・胸痛・皮膚が凹む・糸を固定した部分が膨らむ・触れる・違和感・異物感・突っ張り感・引きつり感を感じるなどを生じることがあります。
施術の価格:18,400円~456,000円
施術名:プリマリフト
施術の説明:弾力性のある溶ける糸を挿入する糸のリフトアップ(スレッドリフト)です。
施術の副作用(リスク):傷・疼痛・腫れ・内出血・ひきつれ・神経障害を生じる可能性があります。
施術の価格:9,600円~228,000円

【へこみタイプ】溝をなくしてボリュームアップ

骨格や歯並び・噛み合わせなどが原因で生じるへこみタイプのほうれい線は、溝になくしてボリュームアップさせる注入治療がおすすめです。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は、気になるへこみや溝にピンポイントに注入することでボリュームアップを図り、皮膚にふくらみを与えて肌を滑らかにする効果があります。

ほうれい線のへこみに注入することで、ほうれい線を自然に目立たなくさせ、施術後すぐに見た目の変化を実感できます。

ダウンタイムはほとんどなく、施術時間も短時間で手軽に受けられる治療です。持続性には限りがあり、使用する製剤によって異なりますが、大体3〜4ヵ月程度の持続性が期待できます。定期的に受けることで、自然な若返りをキープできます。

ヒアルロン酸注射の料金は、ジュビダームビスタウルトラプラスXC1本(1.0cc)で34,800円(税込)です。

ヒアルロン酸の症例写真
施術名:ヒアルロン酸
施術の説明:ヒアルロン酸を気になる部位に注入し、シワやハリ・肌質を改善する方法です。注射で注入するだけという、安全性と手軽さを兼ね備えた施術です。
施術の副作用(リスク):疼痛・腫れ・内出血・血管閉塞・アレルギー・感染・硬結を生じる可能性があります。
施術の価格:18,330円~81,270円

ナチュラル脂肪注射(脂肪注入)

ナチュラル脂肪注射は、自身の脂肪を気になる溝やへこみ部分に注入することでボリュームアップさせ、ハリを与えてしわを改善できる治療です。

太ももから注射器で脂肪を採取して使用するため、ヒアルロン酸注射と比べてより自然で永続的な効果が期待できます。 腫れや内出血が1〜2週間程度ありますが、ヒアルロン酸注射では少し物足りなかった、永続的な効果が欲しいという方におすすめです。

脂肪注入(ナチュラル脂肪注射)の料金は、注入部位がほうれい線の場合、82,500円(税込)です。

ナチュラル脂肪注射の症例写真
施術名:ナチュラル脂肪注射
施術の説明:麻酔液や水分を分離したご自身の脂肪を注入して肌にハリを持たせ、しわを改善する治療です。
施術の副作用(リスク):だるさ・熱感・頭痛・蕁麻疹・痒み・むくみ・発熱・咳・冷や汗・胸痛・吸引部の皮膚が硬くなる、凹凸になる・施術箇所の知覚の麻痺・鈍さ、しびれ・皮膚の色素沈着などを生じることがあります。
施術の価格:61,870円~148,000円

【たるみとへこみの混合タイプ】糸リフト×ヒアルロン酸がおすすめ!

たるみとへこみの混合タイプのほうれい線には、併用治療がおすすめです。糸リフトでたるみを引き上げ、ヒアルロン酸注射でへこみにボリュームを与えることで、ほうれい線が改善され自然な若返りが叶います。

単体施術では物足りないお悩みも、組み合わせの併用治療で大きな効果を発揮します。

糸リフトとヒアルロン酸注射の料金目安は、VOVリフト6本とジュビダームビスタウルトラプラスXC1本(1.0cc)の場合、135,600円(税込)〜です。

糸リフトとヒアルロン酸の症例写真
施術名:VOV(ボブ)リフト
施術の説明:弾力性のある溶ける糸を挿入する糸のリフトアップ(スレッドリフト)です。
施術の副作用(リスク):だるさ・熱感・頭痛・蕁麻疹・痒み・むくみ・発熱・咳・冷や汗・胸痛・皮膚が凹む・糸を固定した部分が膨らむ・触れる・違和感・異物感・突っ張り感・引きつり感を感じるなどを生じることがあります。
施術の価格:18,400円~456,000円
施術名:テスリフト
施術の説明:弾力性のある溶ける糸を挿入する糸のリフトアップ(スレッドリフト)です。
施術の副作用(リスク):だるさ・熱感・頭痛・蕁麻疹・痒み・むくみ・発熱・咳・冷や汗・胸痛・皮膚が凹む・糸を固定した部分が膨らむ・触れる・違和感・異物感・突っ張り感・引きつり感を感じるなどを生じることがあります。
施術の価格:29,600円~528,000円
施術名:ヒアルロン酸
施術の説明:ヒアルロン酸を気になる部位に注入し、シワやハリ・肌質を改善する方法です。注射で注入するだけという、安全性と手軽さを兼ね備えた施術です。
施術の副作用(リスク):疼痛・腫れ・内出血・血管閉塞・アレルギー・感染・硬結を生じる可能性があります。
施術の価格:18,330円~81,270円

ほうれい線に関するよくある質問

ほうれい線はセルフケアで消すことはできる?

ある程度改善できる場合もありますが、すでにできたほうれい線や年代によっては、セルフケアのみでの改善は困難です。

美容医療のほうれい線治療のダウンタイムはある?

治療によってダウンタイムがほぼないもの、1〜2週間のダウンタイムがあるものがあります。

30代でもほうれい線が目立つのはなぜ?

30代頃を目安に緩やかに加齢の影響が現れ、コラーゲンやエラスチンも減少し始めるため、徐々にほうれい線が目立つタイミングであるといえます。

タイプに合ったほうれい線治療がおすすめ

ほうれい線にはさまざまな原因があり、その原因によって大きく「たるみタイプ」と「へこみタイプ」に分類されます。また、その両方の混合タイプのほうれい線も少なくありません。

根本的にほうれい線をなくすためには、タイプに合った正しいスキンケアや治療法を受けることが重要です。

ご自身のほうれい線がどのタイプか判断できないという方は、お気軽に当院のカウンセリングでご相談ください。ご年齢やお肌の状態、ご要望をお聞きしたうえで、医師が適切なほうれい線治療をご案内させていただきます。

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