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頭痛や肩こりは、われわれ日本人の国民病と言っても過言ではなく、頭痛は日本人の4〜5人に1人、肩こりは日本人の2〜3人に1人は悩まされているとも言われています。 これらの慢性的な頭痛や肩こりの原因が腱膜性眼瞼下垂であることが稀ではないことが分かってきたことから、眼瞼下垂が近年注目されています。 ( 村松医師 限定 ) |
眼瞼下垂とは
読んで字のごとく、まぶたが垂れ下がった状態をいいます。眼瞼下垂になる原因としては、大きく分けて生まれつきのもの(先天性)と、生後に何らかの原因で眼瞼下垂に至るもの(後天性)があります。眼瞼下垂になると、垂れ下がったまぶたが邪魔となり、視野を妨げます。しかし近年、眼瞼下垂は単に視野を妨げるのみではなく、様々な症状を引き起こすことが分かってきました。
腱膜性眼瞼下垂に付随する様々な症状
| 腱膜性眼瞼下垂になると、眼瞼挙筋(A)を強く収縮させることになります。
すると、機械受容器(E)も強く引っ張られるため、脳に送られる信号(正確には三叉神経固有知覚といいます)も増えます。
脳はこの信号を受けると、脳の多くの部分に信号を送ります。 まぶたを開けることを維持するため、脳からの信号によりおでこの筋肉(前頭筋)が収縮します。おでこにシワを寄せてまぶたを開けている人は、多くは無意識におでこに力が入っているのです。 この前頭筋は後頭部にある後頭筋と繋がっており、後頭筋も収縮します。 |
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| 後頭筋の収縮と連動して首や肩の筋肉も収縮します。これも全て、無意識のうちに行われています。まぶたの下がった人は無意識のうちに、あごを上げ、首をすくめるくせがついてしまっています(写真を撮るとき、あごを引くよう注意される人はこのようなくせがあるのかもしれません)。首や肩の筋肉に常に力が入っているわけですから、首や肩がこりやすくなります。
このように腱膜性眼瞼下垂の人は、機械受容器(E)を強く引っ張り、脳に信号(三叉神経固有知覚)を送ることでまぶたの開きを何とか維持しているわけですが、 これだけではまぶたの開きが維持できず、歯を食いしばったり、舌で歯を押すことで、歯根膜という部分から同じ信号を脳に送ってまぶたの開きを維持している人もいます。 |
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| つまり、腱膜性眼瞼下垂の人の自律神経は、安静を司る副交感神経よりも興奮を司る交感神経が優位になっている、ということです。 このため、体全体が常に緊張状態になり疲れやすくなったり(易疲労感)、寝つきが悪くなったり(不眠)、人によっては不安や焦燥感、抑うつといった症状を呈することもあります。 また、交感神経は、末梢血管を縮める作用があるため、手足の冷えの原因になることもあります。 このほかにも、腱膜性眼瞼下垂は多くの症状の一因になっている可能性があります。 |

腱膜性眼瞼下垂の病態
挙筋腱膜(B)と、瞼板(C)の連結がゆるむ、もしくは挙筋腱膜(B)が薄く伸びきってしまうことで、眼瞼挙筋(A)の力がまぶたのふちに伝わりにくくなった状態をいいます。これにより、まぶたを開けるための筋肉である眼瞼挙筋(A)は、開きにくくなったまぶたのため、常に強く収縮している状態になってしまいます(ふくらはぎで例えるなら、常につま先立ちをしているような状態です)。
このため、目を酷使したときなどに目の奥が疲れてしまいます。これがいわゆる眼精疲労の原因です
腱膜性眼瞼下垂が軽いうちは、一見正常にまぶたを開けているように見えます。これは、眼瞼挙筋(A)以外の筋肉(主におでこの筋肉である前頭筋)を使ってまぶたを開けているからです。
このため、腱膜性眼瞼下垂の方の多くは、おでこにシワを寄せながらまぶたを開けています。この時期を、腱膜性眼瞼下垂の代償期、と呼びます。
腱膜性眼瞼下垂が進行すると、他の筋肉を使ってもまぶたを開けていることが困難になり、徐々にまぶたが開けづらくなり、視野も狭くなっていきます。この時期を、腱膜性眼瞼下垂の非代償期、と呼びます。
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腱膜性眼瞼下垂の見ための特徴
腱膜性眼瞼下垂の人は、以下のような特徴があります。(全てが当てはまるわけではありません。)
1. おでこにしわが寄っている
2. 下がり眉(八の字眉)である
3. 上まぶたが落ちくぼんでいる
4. 眠そうな目、黒眼が狭い
5. 三白眼(黒目の下に白目が見える)
そのほかにも、二重まぶたの幅が広がってきた、三重あるいは四重まぶたである、などの特徴もあります。
腱膜性眼瞼下垂の簡単な自己診断法
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1.まず、鏡の前に立ち、まぶたを閉じ、できるだけ顔の力を抜いてください。 2.その状態のまま、眉毛の上を指で押さえつけます。 3.指で押さえたまままぶたを開けてください。 普段はまぶたがよく開いていても、この状態で黒目の中心(瞳孔)が隠れてしまう場合は、腱膜性眼瞼下垂である可能性があります。 |
施術の流れ
1. 眼瞼挙筋の力が、まぶたのふち(瞼板)に伝わるようにする
2. まぶたの開きを妨げている部分を改善する(下位横走靭帯の切離、挙筋腱膜内・外角の切離など
3. 腱膜性眼瞼下垂の症状を助長するまぶたの皮膚の余りを切除する(皮膚が余っている人の場合)
腱膜性眼瞼下垂にはいくつかの術式がありますが、当科では信州大学から報告されている方法に準じ、手術を行っています。手術時間は片側で40〜60分、両側で90〜120分前後です。
腫れは1週間で7割程度、2週間で8割程度は改善しますが、完全にすっきりするまでには約2〜3ヶ月を要します。また、二重まぶた(または奥二重)になります。
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