トマトを食べるとワキガが治る？

トマトには豊富な栄養素が含まれていますが、ワキガを治す効果はないです

「トマトが赤くなると、医者が青くなる。」といわれるように、トマトは豊富な栄養素を含む野菜として人気があります。

とくに女性からの人気が高く、ピザ・パスタ・サラダなど、トマトを使った料理は女性が好むものばかりです。

トマトにはビタミンB群やビタミンC、カロテンなどの豊富なビタミン類が含まれているので、健康や美容への効果が期待されています。

だからといってトマトを食べ続けても、ワキガを直接的に治すことはできません。

ワキガを治療する唯一の方法は、専門のクリニックでワキガの治療を受けることです。

多汗症の改善にトマトが効果的という説はあります

多汗症の改善にはトマトに含まれたビタミンCが効果的という意見があるため、トマトを食べればワキガが治せるのではという期待を寄せる方もいます。

ビタミンCが人間に欠かせない栄養素であるのは間違いないですが、ワキガを直接治す効果は残念ながらありません。

汗をかきやすい人はストレスを受けやすく、体内のビタミンCを大量に消費してしまいます。そのためトマトなどでビタミンCを補うことが効果的だと考えられているのです。

トマトには疲労を回復するビタミンB群や、皮膚や粘膜の健康を維持するビタミンC、抗酸化作用が高いカロテンが豊富に含まれています。

またカリウムを多く含むことから、高血圧を予防する効果も期待されている野菜です。

トマトはスーパーなどで1年中手に入りますが、本来は夏が旬の野菜なので、夏に獲れたトマトは旨味と栄養素がアップします。

ワキガを治すという目的ではなく、食生活のバランスを整えるために食べるようにしましょう。

多汗症とワキガは同じ症状ではありません

ワキガとトマトの関係が取り沙汰されるのは、多汗症とワキガが同じ症状だという認識があるためです。

しかし多汗症とワキガはメカニズムが異なるので、多汗症とワキガはもともと同じ症状ではありません。

多汗症は大量の汗をかく症状を指しますが、ワキガは独特の匂いを発する汗をかく症状のことをいいます。普通の汗とワキガの汗は違う場所から分泌され、その性質にも大きな相違点があります。

多汗症の人がかく汗はいわゆる普通の汗で、エクリン汗腺という組織から全身に分泌されています。汗の成分の99％は水分でサラサラとしており、汗そのものには匂いがありません。

普通の汗が匂うのは、皮膚の上で蒸発する時に雑菌と混じり合うためです。酸っぱいような匂いがしますが、ワキガの匂いとは明らかな違いがあります。

ワキガの汗は普通の汗とは違い、アポクリン汗腺という組織から局所的に分泌されます。アポクリン汗腺から分泌される汗には脂肪やタンパク質が含まれているので、ベタベタとしています。

皮膚の常在菌に分解されることにより、ワキガ独特の鼻をつく匂いになるのが特徴です。洋服が黄ばみやすい人・耳垢が湿っている人・両親のどちらかがワキガの人は、多汗症ではなくワキガの可能性があります。

食生活に気をつけてもワキガを治すことは難しいです

ワキガの原因は遺伝や体質的なものなので、トマトなどの身体によいといわれるものを食べても、予防や改善ができません。

食生活に気をつけるのは大切なことですが、ワキガに関していうと、専門的な治療を受けなければ完全に治すのが難しいです。

自分がワキガだという自覚がある方、ワキガかもしれないという不安がある方は、専門医のカウンセリングを受けるのことをおすすめします。

ワキガの治療を専門的に行っているクリニックであれば、体質や希望に合った治療を受けることができます。

身体を清潔に保ったり制汗剤をこまめに使ったりしても、アポクリン汗腺がある以上、ワキガの汗を止めることは不可能です。

専門のクリニックでアポクリン汗腺を除去してもらえば、ワキガの原因となる汗を止めることができます。

皮膚を切らないレーザー治療も受けられるので、傷跡が心配な方も安心して相談してみましょう。

（まとめ）トマトを食べるとワキガが治る？