「気になる部分だけすっきりさせたい」「できるだけ痛みの少ない治療をしたい」と思っている方は多いでしょう。部分痩せを目的とする治療というと、脂肪吸引やラジオ波などがあげられますが、近年、メスを使用しない部分痩せができる方法として注目されているのが、クールスカルプティングです。

また、クールスカルプティングを検討する際、気になるのが、痛みやダウンタイムではないでしょうか。ダウンタイムが長いと日常生活や仕事に影響が出やすくなりますし、痛みや腫れが続くのはつらいものです。

ここでは、クールスカルプティングの原理やダウンタイム、内出血や痛みなどについて、詳しく解説します。

クールスカルプティング(クルスカダブル)とは

クールスカルプティングとは、二の腕や腹部、太もも、顎などの気になる部位の脂肪細胞のみを破壊し、排出することで、脂肪細胞自体の数を減らす痩身治療のことです。メスを使わずに部分痩せを可能にし、その効果と安全性については医学的にも証明されています。日本では2017年に脂肪減少作用について、厚生労働省から正式に承認を受けている医療機器です。

クールスカルプティングはメスを使わない治療ではありますが、施術中の痛みやダウンタイムは気になるでしょう。これらについて知るためには、クールスカルプティングの原理を理解する必要がありますので、詳しく解説していきます。

クールスカルプティングの原理

ヒトの身体は成人男性の場合、約60%が水で占められるといわれています。水の凝固点は0度なので、皮膚や神経、筋肉、血管などの組織を皮膚の表面から低温で冷やしてもダメ―ジを受けることはほとんどありません。一方、脂肪は水より高い温度で凝固する性質をもっています。クールスカルプティングは、脂肪細胞が他の組織よりも低温に弱い性質を利用した治療です。

クールスカルプティングでは、脂肪を破壊したい部位に、温度をコントロールできるセンサーを搭載したアプリケーターを用いて冷却し、脂肪細胞を破壊します。破壊された脂肪細胞はアポトーシス(細胞の自然死)を起こし、2〜3ヵ月かけて自然に体外に排出され、その結果、気になっていた脂肪のふくらみをすっきりさせることができます。

クールスカルプティングは、脂肪細胞自体の数を減らす治療のため、皮膚や神経、筋肉、血管周辺などの組織にダメージを与えることがなく、リバウンドを起こしにくい特徴があります。個人差はあるものの、1回の治療で冷却部分の脂肪層の厚み、約20%を減少できることが報告されています。

施術中の痛み・ダウンタイムがほとんどない

クールスカルプティングの大きなメリットのひとつとして、施術中の痛みがほとんどない点があげられます。冷却する部位にアプリケーターを装着して皮膚を吸引する際に、違和感をおぼえる場合がありますが、徐々に慣れていくことがほとんどです。患者さまによっては、筋肉痛のような痛みや内出血を生じる場合がありますが、時間の経過にともなって落ち着いていきます。

また、施術にはメスを使用しないことや、ターゲットの脂肪細胞だけを凍結させるため、皮膚や神経、血管などのほかの組織へ与える負担が少なくダウンタイムもほとんどありません。治療直後からお化粧も可能で、運動や入浴、飲酒などの日常生活にも制限がありませんし、特別なアフターケアが必要ないことは大きなメリットでしょう。

リバウンドしにくい

クールスカルプティングでは、脂肪細胞を冷却して破壊することで、脂肪細胞自体を減少させます。一度体外に排出された脂肪細胞が再生することはないため、リバウンドのリスクを下げることが可能です。日常生活の生活習慣を大きく変化させる必要もないでしょう。

ただし、あくまでも脂肪細胞を排出することが目的であり、脂肪細胞の発生を抑制することはできません。そのため、施術後の生活習慣が大きく乱れたり、運動をしていないといった場合にはリバウンドの可能性が出てくるため注意が必要です。

クールスカルプティング(クルスカダブル)の施術中の痛み

ここまでクールスカルプティングのメリットについてご紹介しましたが、施術を受けてみようと思っている人にとって、「どの程度痛みがあるか」はとても気になるポイントでしょう。

ここではクールスカルプティングの施術を受ける際の痛みについてご紹介します。

施術中の痛み

クールスカルプティングの治療では、脂肪を破壊したい部位に専用のアプリケーターを装着して真空吸引しながら冷却していきます。吸引開始直後は、冷感を強く感じたり、引っ張られるような感覚があったりしますが、10分程度で冷却により感覚が麻痺して、徐々に慣れてくることがほとんどです。つまり施術中に大きな痛みはほとんど感じられないということです。

施術後の痛み

クールスカルプティングの施術後は、吸引部分が凸になっています。多くの場合、治療の効果をより高めるため、その部分を2分程度マッサージします。脂肪細胞の破壊を促し、体外に排出しやすくするためにも必要なマッサージですが、凍りついた脂肪をもみほぐすため、痛みを感じることがあります。太ももなどの場合は、その分、痛みの範囲も広くなります。痛みの度合には個人差があり、なかにはかなり強く感じる患者さまもいますが、これも徐々に緩和されていきます。

クールスカルプティング(クルスカダブル)にダウンタイムはある?

クールスカルプティングではメスや針を使わないため、冷却する脂肪細胞以外の組織にダメージを与えずに治療できます。そのため、身体への負担が少なく、治療後のダウンタイムもほとんどありません。治療後は2〜ヵ月かけて、徐々に破壊された脂肪細胞が体外へ排出されていきます。多くは1〜2ヵ月後から身体のラインに変化を感じます。

ダウンタイムが少なく、治療直後から日常生活に戻れることは、クールスカルプティングのうれしいメリットといえます。

内出血

治療では皮膚を吸引するため、一過性の内出血やあざのようなものが生じることがあります。症状の程度は個人差があり、部位によっても異なりますが、通常は1週間程度で消失していくことが多いです。

内出血については、実際に受けてみないとどの程度でるのかわかりません。気になることがあれば、医師に相談してみましょう。

赤み

治療直後は、冷却した箇所が冷たくなり、赤みがでることがありますが、ほとんどの場合、1〜2時間程度で引いていきます。部位によって、翌日から1週間程度、赤みが続くことがあっても、時間の経過とともに引くことがほとんどです。

筋肉痛のような痛み

治療後に一時的にチクチクとした痛みが続くことがあります。顎の下を治療した場合は、のどの奥がつまったような感覚がでる可能性もあります。このような痛みは、治療直後から1週間程度でおさまることがほとんどです。

また、凍結した脂肪細胞が徐々に体外に排出されるまでの期間は、筋肉痛に似たような痛みがでる場合もあります。筋肉痛のような痛みは1週間程度で徐々にやわらいでいきます。

筋肉痛のような痛みなので、耐えられないほどではありませんが、痛みが苦手な方は、クリニックに相談すれば、痛み止めをもらえることがあります。

痛みは徐々になくなりますが、2~3週間程度、冷却をおこなった部分に違和感が残る可能性があります。

クールスカルプティング(クルスカダブル)の模造品・偽造品に注意

クールスカルプティングは、冷却による脂肪減少装置として、日本で唯一厚生労働省から正式に薬事承認を受けている医療機器です。そのため、日本ではクールスカルプティングを医療機関でしか受けることができません。
クールスカルプティングは、部分痩せという美容目的で使用されるものですが、身体の構造に影響を与えるものである以上、治療について十分な知識と経験のある医師によって、扱われていることが大切です。

しかし、近年、海外では、クールスカルプティングの模造品や偽造品が出回っていると注意喚起されており、これらの偽造品の使用による、凍傷などの健康被害を引き起こした事例が報告されています。
日本においては、部分痩せという同じ目的で使用されるHIFU機器を個人輸入した医師の治療によって、熱傷になり「治るまでに半年かかる」「神経の一部を損傷した」などの深刻な健康被害が生じたことが公表されています。

健康被害を受けないためにも、クールスカルプティングの治療を検討する際は、信頼のおけるクリニックや病院を選ぶことが大切です。

また、クールスカルプティングは医療行為なので、ノーリスクではありません。副作用としては、発赤・内出血・硬結・知覚鈍麻・凍傷・色素沈着・逆説的過形成(皮下脂肪の部分的な増加)・輪郭異常が生じる可能性が報告されています。万が一、このような副作用が生じた場合でも、知識や経験の豊富な医師が在籍しているクリニックや病院であれば、アフターケアもしっかり対応してくれます。

クルスカについてよくある質問

クールスカルプティング®(クルスカ)を受ける際の注意点はありますか?

クールスカルプティング®(クルスカ)の模造品や偽造品が出回っていると、海外では注意喚起がされています。また、脂肪冷却による脂肪減少効果をうたう類似機器が市場に出回っていますが、厚生労働省が脂肪減少効果を認めた医療痩身機器は、クールスカルプティング®(クルスカ)のみです。
必ず信頼のおけるクリニックで施術を受けてください。

なお、クールスカルプティング®(クルスカ)は皮下脂肪に効果のある施術で、内臓脂肪には不向きです。カウンセリングで施術が適応となるか医師に相談してください。

効果がでるまでの期間はどのくらいですか?

冷却・破壊凍結した脂肪が体外へ排出されるまで、2〜3ヵ月程度かかります。急激な体の変化ではなく、ゆっくり脂肪が減少していくため自然な部分痩せが期待できます。

クールスカルプティング®(クルスカ)の施術中やその後の痛みはありますか?

メスや針は不使用のため、施術中の痛みはほとんどありません。施術後は、脂肪冷却した部分を、効果を高めるために2分程度マッサージします。この際に個人差はありますが、痛みを感じる方がいらっしゃいます。

施術後の痛みはいつまで続きますか?

痛みやダウンタイムは少ないですが、人によっては筋肉痛のような痛みを1週間程度感じる場合があります。痛みは徐々に緩和されますが、冷却した部分に2〜3週間程度、違和感が残る方もいらっしゃいます。

湘南美容クリニックで安心してクールスカルプティング(クルスカダブル)を受けよう

クールスカルプティングのダウンタイムや痛みについて解説してきました。治療後に痛みや赤み、内出血などが生じることもありますが、ほとんどの場合、時間の経過とともにおさまり、数ヵ月後には効果を感じることができます。

確実に部分痩せをしたい人や治療後すぐに仕事を始めたい人、ダウンタイムを気にせずに、日常生活を送りたい人にとって、クールスカルプティングは魅力的な治療といえるのではないでしょうか。

ただクールスカルプティングを受ける場合、どこのクリニックや病院を選ぶかは、重要なポイントです。近年では、クールスカルプティングを扱っている美容クリニックが増えていますので、それぞれの特長をよく調べて、自分に適したクリニックを選ぶようにするとよいでしょう。

当院では従来のクールスカルプティングから進化し、2エリア同時施術可能でフィット感がアップしたクールスカルプティングエリートを使用しているため、短い施術時間で通常のクールスカルプティングより吸引の不快感を感じずに施術を受けられます。

また、クールスカルプティングには複数のアプリケーターがあります。それらの特長を十分に理解し、どこの部位にどのアプリケーターを装着するか、使い分けをしながら治療することで、より効果的に理想のボディラインに近づけることが可能です。
湘南美容クリニックでは、医師が患者さまのご要望を丁寧にヒアリングし、360°全方向から、脂肪のつき方や量、治療部位を見て、最大限の効果を目指したプランをご提案いたします。

医師による無料カウンセリングも実施していますので、どのようになりたいのか、治療内容やリスクなど、気になることはどのようなことでもご相談ください。