一重まぶたと二重まぶたの違いは上眼瞼挙筋の付き方にあります
一重まぶたよりも二重まぶたの方が目が大きく見える傾向にありますが、これは、二重まぶたのラインが入っているか否かの違いだといいます。
二重まぶたのラインは、まぶたを上げる筋肉である「上眼瞼挙筋」が皮膚に繋がり、挙筋腱膜が引っ張られることで形成されると考えられているのです。
一方、一重まぶたの人は上眼瞼挙筋が皮膚に繋がっていないため二重のラインが入ることがありません。
目次
一重まぶたと二重まぶたのまぶたの構造は異なります
一重まぶたの人が二重のりなどを使用しても二重まぶたにならないケースは多いです。
その理由として、そもそも一重まぶたと二重まぶたの構造が異なっているということが挙げられます。
まず、二重まぶたの構造からみていきましょう。
まぶたを持ち上げる時に使われる筋肉が「上眼瞼挙筋」です。
上眼瞼挙筋が収縮することでまぶたが開かれるのですが、この筋肉はまぶた下部の縁にある軟骨のような「瞼板」と呼ばれる板に繋がっています。
上眼瞼挙筋の力で瞼板が引っ張られることでまぶたが開く仕組みになっているのです。
そして、二重まぶたの人の場合、上眼瞼挙筋が枝分かれしており、皮膚に繋がっているという特徴があります。
上眼瞼挙筋が皮膚に繋がっていると、まぶたを上げた時に上眼瞼挙筋が引っ張られ、まぶたの皮膚が折りたたまれるのです。
これが、二重まぶたのラインと考えられています。
一方、一重まぶたの人の場合、上眼瞼挙筋は瞼板と繋がっていますが、枝分かれせず、皮膚とは繋がっていないという特徴があります。
つまり、構造上二重まぶたのラインが形成されることがないといえるでしょう。
日本人の約70%は一重まぶただといわれています
日本人においては、一重まぶたの人は全体の約70%を占めるといわれています。
つまり、もともと二重まぶたの人は全体の30%程度ということになります。
白人や黒人のほとんどが二重まぶたなのに対し、日本人を含めたアジア系人種のみに一重まぶたが存在するのはなぜなのでしょうか。
人類がはじめて誕生したのはアフリカだといわれています。
そして、その後アフリカからアジアへと移り住む人たちが増え、シベリアにまで渡る人もいたそうです。
その中に我が国日本に移住した人もおり、縄文時代の人類が「縄文人」とされています。
縄文人は彫りの深い顔立ちが特徴的で、大半が二重まぶただったといわれています。
一方、氷河期を迎えた頃にシベリアに住んでいた人たちは、寒さから目を防御するためにまぶたを厚くし、一重まぶたになったという説があるのです。
その後、一重まぶたになったシベリアの人たちが日本に移住してきたため、二重まぶたと一重まぶたが混在するようになったと考えられています。
現代でも二重まぶたの人よりも一重まぶたの人の方がまぶたの脂肪が多い傾向にあるのです。
まぶたの脂肪の多さも、まぶたの形状に影響を与えているといえるでしょう。
一重まぶたよりも二重まぶたの方が目が大きく見えやすいです
日本人から見ると、白人や黒人の目は大きく、顔立ちがはっきりしているという印象を受けます。
それは、白人や黒人の目は二重まぶたであり、幅の広いラインであることがほとんどだからでしょう。
では、一重まぶたよりも二重まぶたの方が大きく見える具体的な理由とは何でしょうか。
1つ目は、まぶたの脂肪の量です。
一重まぶたの人はまぶたの脂肪が多く、目を大きく開くことが難しい傾向にあります。
一方、二重まぶたの人はまぶたの脂肪が少なく、目をしっかりと開くことが可能です。
そのため、二重まぶたの方が目を開いたときに見える目の面積が広いと言ってよいでしょう。
2つ目は、まぶたに付いているラインです。
一重まぶたと二重まぶたではラインの有無によって知覚できる目の大きさに違いがあるともいわれています。
正面から見た時と側面から見た時、一重まぶたと二重まぶたでは人に関わらず二重まぶたの方が目を大きく見せる効果があるのです。
ただし、二重まぶたのラインの入り方においては、人によっては幅の狭い二重まぶたの方が目が大きく見える例もあります。
目が大きく見えるラインの入り方は人それぞれであるため、クリニックでシミュレーションを行うとよいでしょう。
(まとめ)一重まぶたと二重まぶたの違いって何?
二重まぶたの人はまぶたを持ち上げる筋肉である「上眼瞼挙筋」が皮膚に繋がっているため、二重まぶたのラインができます。
一方、一重まぶたの人は上眼瞼挙筋が皮膚に繋がっていないため、二重まぶたのラインができないと考えられているのです。
まぶたを持ち上げる時に使う「上眼瞼挙筋」という筋肉が、まぶた下部の縁にある「瞼板」と呼ばれる軟骨だけでなく皮膚にも繋がっているのが二重まぶたの構造になります。
一方、瞼板のみと繋がっているため、皮膚が折りたたまれることなく一重になるのです。
アフリカで誕生した人類が日本に移り住んだ縄文人は二重まぶたでしたが、シベリアへ移住した人たちは寒さから目を防御するために一重まぶたになったと考えられています。
日本人に一重まぶたと二重まぶたが混在するのはこのためだといわれてるのです。
一重まぶたよりも二重まぶたの方が目が大きく見える理由は2つあります。
1つは、まぶたの脂肪の量が一重まぶたよりも二重まぶたの方が少ないということです。
2つ目は、二重まぶたにはまぶたにラインが入っていることです。